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必見コラム「企業が生きる知恵」


  カード

投稿日 2009/02/13

不況でも売上げを伸ばすあの企業のカード戦略

~口コミを起こすその1.会員しか味わえないお得感

あるセミナーでインハウスカードの方々を対象に口コミを起こすカード戦略についてお話をしました。
その時ある参加者の方から、次のような質問を頂いたのです。

「弊社は小売関連の事業をしており、
現在100円に付き、1ポイントが加算されるポイントカードを発行しています。
しかし最近会員は増えても、思うようにリピート率が上がらず、売上げ効果もいまいちです。
どうすれば、これらの課題を解決できるのでしょうか?」

この質問には、ある成功事例をビジネスモデルで解説してみたのでした。

例えば、サブプライムで揺れる本国アメリカでも前年比売上げ2桁アップを記録した小売企業にローエンド、つまり大衆層を狙うウォルマートがあります。

また方やハイエンドという高所得者層を狙い成功しているコストコという企業もあります。

先行きの見えない不況下では、消費者も当然価格志向に走り、ウォルマートで買い物をするのは理解ができます。

しかし、会員制小売で会費も安くはないコストコが、不況でも売上げがアップしているのはなぜでしょうか?

そもそも、なぜカードを顧客に発行するのか?

その理由は何か?

ビジネスモデル(儲かる仕組み)と言う点で見ると、次の3つのステップがカード発行の理由だといえます。

・優良顧客を見つけ出す

・優良顧客が関連して購入する商品を見つけ出す

・優良顧客の口コミを起こす


では、これら3つのステップから最初の「優良顧客を見つけ出す」を解説してみると次のようになります。


・優良顧客を見つけ出す「会員しか味わえないお得感」とは?

コストコには、安っぽさはありません。
その代わりに、会員しか味わえないお得感があります。

そのお得感とは、コストコが独自で仕入れた他社と競合しないメーカー商品を扱うことです。

メンバーは、メンバーしか見ることが出来ない商品にメンバーである優越感を感じます。

優越感を感じた顧客は、たとえ他社と競合しない商品が、日本ではそんなにメジャーじゃない商品であったとしてもOKです。

なぜならメンバー会費が有料(個人メンバー4200円)だから、
これだけの年会費を支払うお店に安物をおいているはずがないと思いこんでくれるからです。
(実際、コストコは扱い商品の構成とその陳列手法が巧く、それらが「楽しさ」を演出するため
 顧客は、メジャーではない商品に遭遇しても商品ブランドが気にならず、逆におもしろい珍しい商品があると喜ぶのです)


もし企業が本当の優良顧客を見つけ出したいと思うなら、
コストコレベルの会費を支払ってもらえるメリットをカードメンバーに提供すべきでしょう。

そうすればその顧客グループはリピートをし続けてくれます。










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