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必見コラム「企業が生きる知恵」


  外食

投稿日 2009/01/13

フレンチを見れば利益をアップさせる大衆化の成功手法が分かる

~見せ筋と売り筋が分かれば、儲けどころが見えてくる

直近で外食オーナーを対象に、「本物を大衆化するには?」というトピックスでセミナーを開催いたしました。
今回はその時お話した「見せ筋と売り筋プラス口コミ筋で成功する手法」についてお話したいと思います。
題して「本物の大衆化はこうすれば成功する!!」です。

もし、皆さんが外食ビジネスに携わっていなくても、
目から鱗に値するヒントが見えてきますので、是非お楽しみください。

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先日、有名なあるイタリアンの大衆化バージョン(値ごろ感のある)のレストランに行ってきました。

そのお店はスープ+手打ちパスタでランチメニューを1575円に設定、
予約をとらないために、当日はお客さんが道路に溢れている状況でした。

私も友人と15分ほど待ち、楽しみにしていたランチメニューをオーダーしたのです。

サービススタッフからの説明では、
このメニューチョイスの場合水もパンも別料金という説明がありました。(この価格であれば仕方ないのかなという印象です)

食後の感想は、以前このレストランの高級バージョンを経験した私にとっては、
「何が他のイタリアンレストランと違うのだろうか?」と思うものだったのです。

そして、横で食べ終わったOLらしきお客さんのテーブルをちらっと見てみると、
そのお客さんたちも結構な時間待ったにも関わらず何と食べ残していました。

高級な料理をイメージさせて、大衆的な価格で成功する為にはある法則が必要です。

その法則とは、
世界で成功している一流シェフが料理について語った次の一言です。

「よい食材でなければよい料理は生まれない」
しかし「よい食材イコール高い食材ではない。」

この法則言い換えれば、
「それほど高くない食材を、上手く料理して、
高い食材を使用した時に近い高級感=こだわり感を演出すればよい料理になる。」ということなのです。

ある日本のフレンチレストランは、この法則を次のように現場へ落とし込み成功しています。






日替わりランチメニューには、牛のほほ肉や子羊のすね肉というそれほど高くない食材を使い、
手間のかかるこだわりに徹したココット(ココット鍋(ダッチオーブンのような鍋)で煮込むこと)という料理法を採用し、
作り置きで対応できる形で提供する。

高級ブランドイメージを崩さない料理法をアピールしたこのメニューのこだわり感は、
1800円というランチ価格に大きな付加価値を加え、大成功を収めました。
しかしただ成功しただけではありません。

このメニュー提案にはしっかりしたビジネスモデルが存在しています。

このレストランのビジネスモデルとは、
この1800円メニューを一日70食に限定し、
その味に魅了された顧客が2680円の前菜・メイン・デザートにリピートしてくれるようにしたことです。

そして2680円の手の届く贅沢メニューもしっかり手間の掛からない作り置きできるものに限定しているのです。

この成功例を先の紹介したイタリアンレストランが導入するならば、
手打ちパスタという形ではなく、料理法という部分で「こだわり」をアピールし、
高級なイメージを顧客に与える必要があります。

もし皆さんが外食ビジネスに携わっていないのであれば、
成功したフレンチレストランの法則を一度次のようにあてはめてみましょう。

あなたの「見せ筋」は、高級な素材で高級なイメージをつくる商品。

あなたの「売り筋」は、見せ筋の高級イメージを利用して、
コストのかからないよい素材をこだわり感で提供する利益を生み出す商品(=作り置き2680円のメニュー)

あなたの「口コミ筋」は、高級感や非日常感満載のありえない限定商品
(損を出さないために限定数にした1800円の限定メニュー)
 
是非これら3つの商品を明確にして、
イメージで高級感を感じさせる仕組みをつくってみましょう。







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