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必見コラム「企業が生きる知恵」


  理念経営

投稿日 2021/01/24

まぐまぐ配信!「なぜ?アウトドアを扱うパタゴニアがビールを販売するのか?SDGsとリンクするビジネスモデルが利益を生み出す!」

~会社のコアコンピタンスが戦略を具体化する@パタゴニア

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「次世代ニューノーマルに売れるサステナブルビジネス
       ~第3の持続可能なビジネス 全貌解説!!~」
                        (2020/11月号)
               H&Hコンサルティング 清水 ひろゆき
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┌ 今号の内容 ─────────────────────────
|「なぜ?アウトドアを扱うパタゴニアがビールを販売するのか? 
      SDGsとリンクするビジネスモデルが利益を生み出す!」
└───────────────────────────────
アウトドア用品で有名なパタゴニアは、北米だけでも売上高を50%も減少させました。   
なぜならコロナにより直営店や同社ブランドを扱う小売店が閉店を余儀なくされたからです、

そこで同社が打ち出した施策とは?
アウトドア用品のパタゴニアがビールを売ることだったのです。

~パタゴニアは、なぜコロナ禍でどこよりも早くお店を閉じたのか??~

店舗が閉店すれば、売上がダウンするのは当たり前です。

又スマホ普及率が90を超える米国では、買い物のためにわざわざお店に訪れる機会も減り、
店舗での売り上げが減少していくのはコロナには関係なく止められない状況です。

しかし、パタゴニア経営陣は、新型コロナウイルスの感染拡大の初期に、
今ならまだコロナによる売り上げ減を回収できると同業他社が開店し続けているにも関わらず、
北米の直営店39店舗と通販サイトを一時休止すると早々に発表しました。

その理由は、ただ一つ、現場スタッフの安全と安心を優先したからです。 

が、同時にパタゴニアは、
現場が店頭で並ぶビールを話題のきかっけとして、
新理念に沿ってビールを扱う意義という観点から
来店客とコミュニケーションを深める試みを店舗で開始します。

この試みは、コロナにより店舗の存在価値がなくなり不安を感じる現場スタッフが、
自分たちも売場で理念実現に向かい働いている実感を得る効果をもたらし、コロナ禍の最中に現場にやりがいを生み出したのです。

~パタゴニアは、ビールを売ることで、コロナ禍でも売上をアップさせる戦略にでた!!~
2018年末パタゴニアはこれまで27年間掲げてきた
理念「最高の商品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。
そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」を変え、
「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」に一新しました。

その理由は、
大多数のパタゴニアファンは、
会社が一丸となり理念に向かい未上場というポジションで大量消費を批判する姿勢で経営されていることで、
環境問題について進歩的な行動をサポートする姿に共感し、
同社の商品を購入しているため、
同社の存在意義に照らし合すと、アウトドア用品の衣料を中心に最高の商品を作るだけでは、
顧客の環境への意識を今以上に高めるのは難しいと判断したからです。

パタゴニアにとって毎年およそ10億ドルの売上を生み出すフリースやキャンプ用品は同社にとってまさにドル箱です。
が、従来の衣料の商品構成では、多くても月2,3回となる購買頻度であり、顧客が環境について考える機会にも限界があります。

そこで同社は敢えてコロナ禍のタイミングで、これまで扱ってこなかった食品マーケットへの参入を、
新理念に沿った具体的施策として店頭やオンラインで打ち出すことで、
日々の食への関心を促し、週2,3回へと購買頻度をアップする策を講じ戦略化したのです。

~パタゴニアはコアコンピタンスでコロナ禍を克服する戦術を実施!!~
パタゴニアは一新した理念を軸に、コロナ禍での判断を下し、
現場スタッフの安全安心を最優先しつつも、新理念に基づき扱う食品の一つビールを話題にすることで、
現場スタッフが顧客との交流を深め、
更に売上を生み出す戦略を同社のコアコンピタンスにリンクさせ戦術として具体化していきます。

パタゴニアのコアコンピタンスとは?

それは一言でいうと、エンゲージ力(巻き込む、関わる力)です。

パタゴニアは「社員にサーフィンをさせよう!」というスローガンで有名なように、
遊びと仕事の垣根がない風土が売場でも現場スタッフの自主性を促し、
現場スタッフが一人のアウトドアファンの目線で交わす顧客との会話は、
売り側と買う側の垣根を無くし、
商品を通じた環境への考え方を共有した段階で、
それが購買へと結び付いていきます。

同社現場スタッフが、環境危機へ警鐘を鳴らすという理念実現のために食品を扱い、
ビールを紹介する意味を顧客との交流を通じて理解する流れは、
現場スタッフがパタゴニアで働いてよかったというやりがいを醸成し、現場の自主性によるエンゲージ力が戦術として
力を発揮し始めたのです。

直営店を休業してから同社は、オンラインセミナーで、ヨガや家庭菜園講座を提供し、
顧客とのつながりを維持していますが、パタゴニアはウィズコロナ、アルターコロナを見据え、
ニューノーマルに対応した、新しい小売りの形を、食品と言うコモディティーマーケットへ進出することで、
新理念を軸に現場スタッフの自主性を一つのコアコンピタンスと位置付け戦略化し戦術へと落とし込みました。

コロナ禍で、スティホーム、ソーシャルディスタンス、テレワークが新しい生活様式となり、
日本の消費者は、ここ2,3年は、おうち消費、アウトドア消費、ノマド消費へとシフトしていくでしょう。

コロナ以前には戻らない、戻れない消費者を対象にしたマーケットに対応できるビジネスとは?

パタゴニアのように、SDGsが掲げるサステナブルを達成するための理念を軸に、
店舗とオンライン双方でシナジー効果をだせる施策を打ち出し、
目前の売上を獲得しつつも、且つアフターコロナに向けて、自社のコアコンピタンスを戦略化し、
現場が自主性で動く仕組みを構築していくビジネスなのです。
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次世代へ向けたニューノーマルに対応するビジネス、第3の持続可能なビジネスを3rdビジネスとネーミングし、
このビジネスモデルを解説した書籍を2020年末に出版いたします。

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米国ビジネスモデルコンサルタント 清水ひろゆき
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